2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J06514
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
武田 康史 九州大学, 大学院・数理学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 曲面結び目 / 特異点 |
Research Abstract |
曲面結び目のnormal Euler numberに関するWhitney conjectureを射影を用いて解決するため,特に,2次元への射影を考えた.実際,曲面結び目の2次元への射影に現れる特異点の個数とnormal Euler numberには,ある合同式が成り立っている. 結果的には,2次元への射影を通してnormal Euler numberが計算できることが分かった.しかし,精密さに欠けるために,Whitney conjectureの解決にはまだ改良が必要である. また,視点を変え,Gabaiが定義したwidthのアナロジーも考えることができた.Widthは,classical knotに対して,bridge indexの一般化として定義された概念である.それをCater-Saitoは,曲面結び目の「chart」(平面への射影)に対して応用した。しかし,彼らが定義した曲面結び目のwidthは,Gabaiが定義したwidthのアナロジーとしては少し異なる.さらに,任意の曲面(向き付け不可能も含む)に対しては,これまでほとんど研究されていなかった. そこで,それを任意の曲面及び,元の意味でのwidthのアナロジー(total width)について研究し,これまで,n-twist spun 2-bridge knotやribbon knot,射影平面結び目等のwidth及びtotal widthの計算が終了している。そして,その計算の中では,1次元への射影を用いることが有効で,trivialな結び目等のwidthの計算に役立った.
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