2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー生成プラズマによる極端紫外光源の開発に関する研究
Project/Area Number |
04J06558
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 博樹 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 極端紫外光源 / レーザー生成プラズマ / 炭酸ガスレーザー / キセノン / 錫 / レーザー画像分光 / レイリー散乱 / レーザー誘起蛍光法 |
Research Abstract |
本研究では、次世代リソグラフィー用の光源として最有力視されている、波長13.5nmの極端紫外(EUV)光源の開発を行っている。光源開発の最重要課題は、1.露光に十分なパワーを照明光学系に供給することである。さらに、2.これは集光光学系を汚損することなく行う必要がある。 1.EUV発光出力改善に対する取り組み 本研究では、光源の生成方式として、レーザー生成プラズマ(LPP)方式を採用している。さらに、そのドライバーレーザーとして多く用いられているNd : YAGレーザーではなく、独自にCO_2レーザーを用いて実験を行ってきた。両者の損得に関しては、これまでに、絶対値較正された測定機器による測定値で評価を行ってきた。さらに、今回は従来の実験装置に新たにNd : YAGレーザーを導入し、全く同一の計測システムで、Snターゲット使用時の両者の発光特性を直接比較した。その結果、Nd : YAG-LPPではレーザー強度5×10^<10>W/cm^2程度で変換効率が最大となるのに対して、CO_2-LPPでは今回測定した範囲内ではレーザー強度に対して変換効率が上昇し続けており、Nd : YAG-LPPを超える変換効率が得られる可能性があることとがわかった。 2.集光光学系の汚損抑止に対する取り組み 汚損の主たる原因は、プラズマ生成時に発生する飛散微粒子(デブリ)である。デブリ抑制のためには、まず、デブリの挙動を知ることが重要となる。そこで今回、レイリー散乱を用いた画像計測装置を作製し、Xeガスジェットターゲットの可視化に成功した。これによりターゲット初期密度やXeの自己吸収の影響が評価できた。また、装置を改良し、レーザー誘起蛍光(LIF)法を用いて、中性Snデブリの可視化にも成功した。さらに、デブリ発生を抑止する観点から作製したSnナノ微粒子ターゲットを用いて、波長13.5nm近傍の発光を確認できた。
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Research Products
(5 results)