2004 Fiscal Year Annual Research Report
マクロフアージ、破骨細胞を標的にした関節リウマチの新たな治療法の開発
Project/Area Number |
04J06637
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大石 正信 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 破骨細胞 / STAT / SOCS / ノックアウトマウス / マクロファージ / LPS / RANKL / シグナル伝達 |
Research Abstract |
サイトカインのシグナル抑制分子であるSOCS1およびSOCS3は破骨細胞分化においてRANKLの刺激によって発現誘導されることが知られているがその役割は不明であった。SOCS1についてはIFNg-/-マウス、SOCS1-/-IFNγ-/-マウス由来の骨髄マクロファージをM-CSFとRANKLで破骨細胞へと分化させた。その際IFNγを投与し分化抑制効果を比較したところ後者においてより低濃度のIFNγで分化抑制を認めた。更に野生型骨髄マクロファージにレトロウイルスベクターを用いてSOCS1を強発現させるとIFNγによる分化抑制を免れた。SOCS1+/+マウスとSOCS1+/-マウスでLPS頭蓋注を行い骨破壊度を比較したところ後者において骨破壊の程度が弱かった。次にSOCS3がマクロファージ系の細胞で特異的に欠損したマウスを用いて実験を行った。野生型骨髄細胞をMCSF, RANKLおよびIL6の存在下で培養したところ高濃度のIL6は破骨細胞の分化を抑制したが低濃度のIL6は破骨細胞分化をむしろ促進した。一方SOCS3欠損骨髄前駆細胞を同様に培養したところ低濃度でもIL6は破骨細胞の分化を抑制した。双方の骨髄前駆細胞をRANKLで刺激するとIkBのリン酸化を認めた。野生型前駆細胞では、IL6の投与はIκBのリン酸化には影響がほとんどないのに対し、SOCS3欠損前駆細胞ではIL6の存在下ではIκBのリン酸化が強力に抑えられていた。更にSOCS3欠損前駆細胞ではIL6刺激によるSTAT1及びSTAT3のリン酸化が野生型前期細胞と比べ遷延していた。以上の結果より炎症性骨破壊時に未熟な単球、マクロファージが破骨細胞系譜に分化していく際、IFNgの存在下でもその分化抑制を免れるのにSOCS1を発現することが重要であると思われた。またSOCS3の発現により破骨細胞前駆細胞はIL6による破骨細胞分化抑抑制を免れていると考えられた。
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Research Products
(1 results)