2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J06778
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮田 暖 九州大学, 理学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ペルオキシソーム / VDAC2 / Pex7p / Pex5p |
Research Abstract |
本研究では、細胞小器官ペルオキシソーム形成機構を分子レベルで解明することを目的としている。 本年度は、1)ペルオキシソーム欠損性変異CHO細胞ZP114の相補遺伝子である、voltage dependent anion channel 2(VDAC2)の機能解析。2)ペルオキシソームターゲティングシグナル1(PTS1)受容体Pex5p及びPTS2受容体Pex7pの細胞内動態のin vitro輸送系による解析を行なった。 1)前年度から引き続き、VDAC2欠損細胞ZP114の解析を行なっている。前年度、ZP114ではSTS刺激下においてミトコンドリアからのシトクロームCの放出が野生型細胞のそれよりも亢進されていること。また、アンチアポトーシス因子であるBcl-xLの過剰発現によって、ZP114においてシトクロームCの放出が抑制されることを明らかにした。今年度はさらに、このBcl-xLの過剰発現によってZP114のペルオキシソーム形成能が回復する事を明らかにした。これより、ZP114においてVDAC2の欠損によるアポトーシス応答性の上昇と、ペルオキシソーム形成の異常には密接な関係がある事が示唆された 2)Pex5pの機能解析について前年度得た成果は、論文として発表した。今年度はさらにPTS2受容体Pex7Pについても同様にin vitro輸送系の構築を試みた。結果、Pex7pは野生型CHO細胞由来のペルオキシソームへのみ輸送がみられ、変異細胞由来のものには輸送されなかった。このことから、これが機能的なin vitro Pex7p輸送系であると判断した。この系を用い、Pex7pのペルオキシソームへの輸送はPex5p依存的、ATP非依存的であることを示した。
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Research Products
(1 results)