2006 Fiscal Year Annual Research Report
RNA干渉によるニワトリミオスタチンのジーンターゲティング
Project/Area Number |
04J06796
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 文規 九州大学, 大学院農学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ミオスタチン / GDF-8 / ニワトリ胚由来筋芽細胞 / RNA interference / Differectial Display / CHMP4c |
Research Abstract |
ニワトリ胚由来初代筋芽細胞にGDF-8を標的としたsiRNAをlipofection法により導入した結果、GDF-8のmRNAおよびタンパク質に明らかな減少が確認され、GDF-8の活性もpGL(CAGA)_<10>を用いたluciferase assayにより調べたところ、明らかに抑制されていることが確認された。GDF-8の発現抑制の結果、分化の遅延などの変化が確認された。このGDF-8の発現・活性に減少が確認された筋芽細胞を用いて、Differential Display法によりGDF-8の発現抑制により発現量が変化する遺伝子の探索を行った。その結果、GDF-8の発現抑制により発現量が変化する遺伝子がいくつか得られた。このうち、GDF-8の発現を抑制することにより発現量の増加が確認されたCHMP4cについて、siRNAを用いた発現抑制によりニワトリ胚由来初代筋芽細胞の増殖・分化における機能解析を行った。CHMP4cを標的としたsiRNAの導入により、CHMP4cの発現は抑制され,ニワトリ胚由来初代筋芽細胞の増殖率は減少し、分化の時期が早くなった。CHMP4cの発現抑制により分化の時期が早まったことは、GDF-8の発現抑制によりCHMP4cの発現が増加し分化の時期が遅延した結果と一致すると考えられる。 以上の結果より、GDF-8によって発現が抑制される因子としてCHMP4cが新たに確認され、CHMP4cは筋芽細胞の増殖・分化が関わっているということが明らかになった。
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