2004 Fiscal Year Annual Research Report
微生物の生化学反応と光制御技術を応用した材料微細加工プロセスに関する研究
Project/Area Number |
04J07800
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
宮野 泰征 独立行政法人産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | 微生物 / 生化学反応 / 加工プロセス / 金属材料 / 付着 / 結晶構造 / 光制御 / フォトレジスト |
Research Abstract |
微生物と材料との境界面での生化学反応、および機構を解明するために、加工プロセスへの適用を予定している微生物を使用し、合金系、純金属系のいくつかの金属材料を対象に、材料表面への付着挙動を検証した。様々な表面粗さを有する材料、微生物の付着に関与する可能性のある元素を添加した材料、金属の微細な結晶構造を金属学的に制御した材料等を実際に作成し、これらの材料学的な因子が微生物の付着挙動に及ぼす影響について検討を行った。また、不働態皮膜、合金元素の影響で微生物との反応性の乏しい材料に対する材料と、微生物の相互作用についても検討を行い、微生物による反応の促進条件の導出を試みた。ここでの検討結果をもとに、加工プロセスに適用する微生物と材料との対応、材料の特性に適した微生物制御方法、材料の性格に適した加工特性についての知見を得た。特に、光制御技術を援用した材料表面の微生物位置制御に適した材料、および光制御技術を応用した微生物の位置制御により微細加工プロセスの実現の可能性のある材料を推定した。本年度は、銅、炭素鋼を対象にフォトレジストを作成した試料を作成し、レジスト部へ、微生物による微細な生化学的反応層を効率的、かつ均一に創出できる条件について検討を行い、レジストで規定した加工目標となる位置に任意の加工形状を実現できる可能性のあることを確認した。加工速度、加工精度、および加工特性(アスペクト比:加工幅に対する加工深さ)等については、現在検証の途中である。
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