2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J08318
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤田 晶子 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 光造形 / セルパターニング / 心筋細胞 / 再生医工学 |
Research Abstract |
二光子光造形により作製した立体微細構造上でラット心筋細胞を培養し、細胞形態の様子の観察を行った。構造の材料には光硬化性ゼラチンを用い、細胞培養には縞状に硬化させたゼラチンを用いた。作製した構造上でラット心筋細胞を培養した結果、構造の長軸方向に長く伸展する細胞が多く確認された。構造が無い場合は、細胞の伸展方向がランダムになるため、微細構造の存在が細胞形態に影響を与えることが分かった。また、この場合の心筋細胞の収縮の方向も構造の長軸方向と同じであった。縞状構造の幅およびその間隔を5μmから20μmまで実験を行った結果、どの構造上においても60%以上の細胞が同じ方向に伸展した。細胞の大きさよりも小さな構造においても配向の制御が可能であり、細胞より大きな構造でもそのエッジ部が細胞の配向に影響をもつことから、表面形状の大きな変化が細胞形態に重要な影響をもたらすことが分かった。 また、大面積の微細造形を行える光干渉造形法を用いて微細周期構造を作製し、ラット心筋細胞の培養を行った。材料には、生体適合性の高い光硬化性材料である、末端をアクリレート化したトリメチレンカーボネート系プレポリマー(TTMP)を用いた。Nd:YVO_4レーザーの第3次高調波(波長355nm)を2光束にし、厚さ約1μmのTTMP薄膜上に干渉させ、露光した。1、2、4、8μmの間隔の縞状構造上でラット心筋細胞の培養をおこなった結果、それぞれ約75、65、50、40%の細胞が構造の長軸方向に伸展し配向した。また、アクチンを蛍光染色し、レーザー顕微鏡で観察した結果、構造に沿った細胞骨格が形成されていることを確認した。
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Research Products
(1 results)