2004 Fiscal Year Annual Research Report
プログラム自己組織化を用いたナノ磁性体配列形成と新規磁気特性の探索
Project/Area Number |
04J08357
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Research Institution | Osaka University |
Research Fellow |
山田 郁彦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ナノ微粒子 / プローブ顕微鏡 / 分子デバイス / DNA / 表面分析 |
Research Abstract |
プログラム自己組織化によるナノパーティクルの配列制御に向けた基礎技術の開発を行った。 分子デバイス作製や、パーティクル配列による磁性制御を行うような構造は主に絶縁体上に作製される。このような構造を単粒子・単分子単位で観察及び評価するには走査型プローブ顕微鏡を用いた測定が適している。しかし、金属上ではSTMやSTS、KFMなどを用いて資料の電子状態や電位情報を測定することが可能である。しかし、絶縁体上では電流が流れない等の理由からこのような測定は原理的に不可能であると考えられてきた。しかし、構造作製段階においては分子やパーティクル間に働くクーロン力などが強く働くため、電荷を測定しなければならない。また、構造の評価として、構造に出入りする電子の動きを測定する必要がある。 そこで今年度は絶縁体上において基板表面構造の電荷を測定する手法の開発を行った。 周波数モード非接触原子間力顕微鏡を応用して試料表面分子のポテンシャル測定を行った。今年度は絶縁体であるマイカ及びサファイア上で、DNAおよび金ナノ微粒子のポテンシャル測定を行った。その結果、非接触原子間力顕微鏡を用いることで、試料へのダメージを無くしかつTipから資料への電荷注入を起こすことなく測定に成功した。DNA・金微粒子ともマイカ・サファイアの表面よりもポテンシャルが高いことがわかった。また、静電気力測定を行った結果、物質ごとの静電容量の違いを反映していると思われる結果を得た。これはナノスケールの領域において単分子・単粒子単位で物質の識別が可能であるのみならず、単粒子の誘電率を直接測定できること示唆している。
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Research Products
(2 results)