2004 Fiscal Year Annual Research Report
増殖因子HB-EGFの活性発現におけるヘパラン硫酸PGの役割とその相互作用の解析
Project/Area Number |
04J08487
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
髙﨑 理紗 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Heparin-binding EGF like Growth Factor / Heparin-binding Domain / heparan sulfate proteoglycan / Heparin |
Research Abstract |
HB-EGFはEGFファミリーに属する増殖因子である。分泌型は増殖促進活性を、膜結合型はジフテリア毒素(DT)との結合活性を持つ。HB-EGFはヘパリン結合領域を有し、ヘパリンやヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)と結合する。これまで、HB-EGFはヘパリンやHSPGとの相互作用によりDTとの結合活性を上昇させることが明らかになっていた。しかし、HSPGとの相互作用がHB-EGFの増殖因子としての活性にどのように関与するのか明らかでなかった。我々は、1)分泌型の増殖因子としての機能におけるHSPGの機能的相互作用と 2)膜結合型の活性におけるHSPGの機能的相互作用の解析を明らかにするため、分泌型ΔHBと膜型ΔHBを作成し、ヘパリン存在下、非存在下における活性を、野生型と比較した。EGF-like domainの活性はEGF Receptorを過剰発現している細胞を用いた細胞塔殖の検出、およびEGF-like domainを介して結合するDTとの結合活性の検出により評価した。 ΔHBとDTとの結合活性は、ヘパリン非存在下において、野生型よりも高かった。野生型の活性は、ヘパリンの濃度依存的に、ΔHBと同じ程度まで上昇した。 ΔHBの増殖因子活性は、ヘパリン非存在下において、野生型よりも高かった。野生型の活性は、ヘパリンの濃度依存的に、ΔHBと同じ程度まで上昇した。 したがって、HBDはHB-EGFのEGF様ドメインの活性を抑制していて(申請書、研究実施計画1)(1)、2)(1))、ヘパリンはHBDの抑制効果を解除し、活性を上昇させる(申請書、研究実施計画1)(2)、2)(2))ことが示唆された。695
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Research Products
(1 results)