2004 Fiscal Year Annual Research Report
芸術文化を基盤とした都市の再生とサステイナビリティに関する国際比較研究
Project/Area Number |
04J08689
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Research Institution | Osaka City University |
Research Fellow |
清水 麻帆 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 都市の再生過程 / サステイナブル・シティ / 文化政策 / 文化産業 / サンフランシスコ市 / ソーシャル・キャピタル / シナジー効果 / 循環システム |
Research Abstract |
研究課題「芸術文化を基盤とした都市の再生とサステイナビリティに関する国際比較研究」に関する16年度の研究実績は、近年の国内外の研究関連諸科学(地域経済学、文化経済学、経済地理学、文化政策学)の研究動向を受けて、仮説と諸課題の再検討を行いつつ、研究方法も同様に概観した。同時に、博士論文の成果に米国・サンフランシスコ市でのインタビューや資料収集といった新たな現地調査の成果を加えて、仮説を当市のケースを通じて実証的に理論化することを試みた。 今回の現地調査では、現在まで研究しているYerba Buena Center再生事業から広範な範囲に研究対象を広げ、当市の総体的な文化支援システムとその財政構造、インディーズの映像芸術産業、そしてマルチメディア産業に関する現地調査を行った。そして、その支援構造が文化産業に影響を及ぼす過程と都市のサステイナビリティの要因を明らかにすることを試みた。こうした現地調査によって、研究課題である国際比較研究の事例の一つであるサンフランシスコ市に関する論文を完成させることを可能とした。また、それによって、次のステップである欧米の他都市と比較・検討し、研究を前進することが可能になった。 本年度の研究成果は、上記の現地調査の成果を加え、博士論文の各論文のうち未発表のものを国内の学術雑誌へ論文投稿を行いつつ、次の論文投稿を準備した。なお、「芸術文化を基盤とした都市の再生過程とサステイナビリティに関する研究における予備的作業-先行研究の検討と分析視角の構築-」は現在文化経済学会に論文投稿中である。また、「(仮)インディーズ映像芸術産業に及ぼす文化施設のシナジー効果の創出過程-文化施設を機軸とした再生事業の意義と可能性-」も投稿準備中である。学会での報告に関しては、国際文化政策学会(カナダ・モントリオール)と日本文化経済学会(東京)で研究成果を報告した。
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Research Products
(1 results)