2005 Fiscal Year Annual Research Report
芸術文化を基盤とした都市の再生とサステイナビリティに関する国際比較研究
Project/Area Number |
04J08689
|
Research Institution | Osaka City University |
Research Fellow |
清水 麻帆 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | 都市の再生 / サステイナブル・シティ / 芸術文化(政策) / アメリカの都市 / アジアの都市 / 国際比較 |
Research Abstract |
研究課題「芸術文化を基盤とした都市の再生とサステイナビリティに関する国際比較研究」に関する平成17年度の研究実施状況は以下の二点である。 第一に、主にこれまで研究を継続している米国サンフランシスコの研究であるYBC再開発全体だけではなく、その主要事業である文化施設自体がインディーズの映像芸術産業に影響を及ぼし、それがマルチメディア産業等にも波及効果を齎している過程を実証した(すでに今年度、論文として投稿発表済み)。この成果をすでに明らかにしているYBC再開発の効果やその要因と関連付けることによって、芸術文化を基盤としたサンフランシスコ市の再生過程とサステイナビリティの要因を連続的に実証してきた。 第二に、米国・サンフランシスコの事例研究を比較研究するために、どこの都市を比較対象とするかを検討し、アジア諸国や我が国の諸都市に関する研究関連諸科学の文献購読をして研究対象都市を絞り、現地調査を実施した。現在、それらを関連する雑誌へ投稿する準備をしている。 18年度は、上記の点に付け加えて、これまでのサンフランシスコでは深く取り上げていなかった新たな点についても今後深く掘り下げ、アメリカの他都市を調査する予定である。先進成功事例としてのサンフランシスコと他都市との米国内同士の比較研究をした上で、さらにアジア諸国を比較する。 それよって、18年度には、研究テーマである芸術文化を基盤とした都市の再生とサステイナビリティの要因を実証的に理論化していきたいと考えている。そして、その成果を通じて我が国の地方都市である沖縄の持続可能な発展のあり方と今後の課題等を提示・示唆していきたいと考えている。 以上、本年度の研究成果は、上記の現地調査の成果を加え、去年度における成果の未発表分を学術雑誌へ論文投稿し、新たな事例対象に関する現地調査の成果を踏まえた報告を関連専門分野の研究会で行い(前頁参照)、専門家との議論や意見を取り入れ、来年度に論文として投稿する準備を実施している。
|
Research Products
(1 results)