2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J08780
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
勝良 健史 北海道大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(SPD)
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Keywords | 作用素環 / C^*環 / 位相グラフ / 接合積 / 位相力学系 / C^*連絡 / 核型 / 単純 |
Research Abstract |
C^*環の例を作る方法として重要なものに,位相力学系から作られる接合積と呼ばれる構成方法がある.私は位相力学系の非可逆的な拡張と思うことができる位相グラフというものを導入し,それらからC^*環を作る方法を提案した.そして,このC^*環の構成方法は接合積やグラフ環だけでなく,これまで様々な研究者によって調べられてきた構成方法を自然に含んでいることを示した.また,位相グラフから作られるC^*環のクラスは,接合積によって構成されるC^*環のクラスよりはるかに大きく,多くの重要なC^*環の例を含んでいることを示した. 位相力学系に対して定義される極小性,推移性などの諸概念を位相グラフに拡張し,これらの概念が位相グラフから作られるC^*環の構造とどのような関係があるかを明らかにした.そして,位相グラフから作られるC^*環のイデアル構造をほぼ完璧に記述することに成功した.その結果として,位相グラフから作られるC^*環が単純,または素になるための必要十分条件を位相グラフの言葉で書き下すことができた.そして,位相グラフを用いて素であるが原始的でないC^*環を作りだした. 今年度はさらに,上であげたC^*環の構成方法と,C^*連絡の本質的表現,Quasi-Diagonality,ウルトラグラフ,非可換球面などとの関係に対しての研究も行った.これらの研究に関しては来年度以降論文にまとめていく予定である.
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Research Products
(2 results)