2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本の高校生における英語学習動機づけのモデル構築に関する研究
Project/Area Number |
04J08962
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
廣森 友人 北海道大学, 大学院・国際広報メディア研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 動機づけ / 学習意欲 / 英語学習 / 学習ストラテジー / 自己決定理論 / 心理的欲求 / 動機づけ要因 / 教育介入 |
Research Abstract |
本研究の目的は、心理学における動機づけ理論のひとつである自己決定理論(Self-Determination Theory)を理論的基盤とし、日本人英語学習者の動機づけが高まるプロセスについて、調査・研究することである。より具体的には、英語学習者の動機づけが高まる上で、自己決定理論における3つの心理的欲求(psychological needs)、すなわち、自律性、有能性、関係性の欲求がどのような働きをしているのかについて検討することである。 調査1年目の年次計画は、大きく分けて2つから成り立っていた。1点目は、第二言語・外国語教育に限らず、教育学、教育心理学などの研究分野における動機づけ研究の包括的な文献調査を行い、外国語学習の動機づけ研究における自己決定理論の位置づけを明確にすること、2点目は、教室場面における英語学習活動を想定した上で、動機づけや関連する構成概念を操作化し、その成果を踏まえた尺度の開発や研究を行うことであった。 1点目に関しては、自律学習(autonomous learning)との関連から、外国語教育研究における自己決定理論の位置づけを探った。HELES Journalでは、このことについての文献研究、ならびに中学生を対象とした調査の結果を報告した。 2点目に関しては、予備調査などを通じて、英語学習における動機づけ尺度の開発を行った。また、それと平行して、動機づけと密接な関係を持つと考えられる学習ストラテジーの因果関係について縦断研究を行い、その成果をJACET Bulletinに発表した。この研究では、動機づけが学習ストラテジーの使用を促すだけでなく、学習ストラテジーの使用に対する認知も動機づけを高める可能性のあることが示された。
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Research Products
(6 results)