2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J09094
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
鈴木 喜晴 北海道大学, 地球環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 基底膜 / ラミニン / ペプチド / ヘパリン / シンデカン / インテグリン |
Research Abstract |
基底膜の主要構成成分である多機能タンパク質・ラミニンは細胞との相互作用を介し、様々な生物活性を有している。また、ラミニンには様々なアイソフォームが存在し、組織特異的に機能していることが知られており、その特異性がラミニンα鎖の発現、機能に起因していることが知られている。本研究では5種類存在するラミニンα鎖の組織特異的な機能部位の解明を目的に、α鎖のC末端に位置するLG4-5モジュールの機能部位の解析を行った。5種類の組換えLG4-5モジュール(rec-α1LG4-5〜rec-α5LG4-5)と数種類の合成ペプチドを用いてヘパリン結合活性部位の同定を行った。5種類全ての組換えLG4-5モジュールでヘパリン結合活性が見られた。また、各々の組換えLG4-5モジュールのヘパリン結合に対するペプチドの影響を調べたところ、rec-α1LG4-5、rec-α2LG4-5、rec-α4LG4-5、rec-α5LG4-5のヘパリン結合をAG73、A2G78、A4G82、A5G81がそれぞれ阻害した。これらの結果から各々のα鎖LG4-5モジュール中で、AG73部位、A2G78部位、A4G82部位、A5G81部位がヘパリン結合部位として機能している可能性が示された。これらの結果は、Suzuki et al.,2005,Connective Tissue Research (review)に発表予定である。 また、ラミニンα鎖LG4-5モジュールはヘパリン結合活性の他、筋ジストロフィーと深く関与しているジストログリカンとの結合活性を有することが知られており、現在、5種類のrec-αLG45とそれらのアミノ酸配列を網羅する多くの合成ペプチドを用いてジストログリカン結合部位の同定を目的に実験を行っている。
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Research Products
(1 results)