2005 Fiscal Year Annual Research Report
シナプトタグミンI/チュブリン結合の生理機能の解明
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04J09329
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
本多 敦子 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | チュブリン / 微小管 / 細胞骨格 / シナプス前終末 / シナプス小胞リサイクリング / シナプス小胞プール / シナプトタグミン / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
これまでの研究から、ショウジョウバエの神経筋接合部において神経刺激による神経終末でのチュブリン局在がシナプス小胞リサイクルに関与することが示唆された。その制御機構の詳細を調べるため、UAS-GAL4システムにより神経細胞にGFP-チュブリンを発現させたショウジョウバエの神経筋接合部を用いて、神経刺激に伴うチュブリンの分布変化をtime lapsで解析した。更に、チュブリンの修飾様式が重合状態により変化する性質を利用して、その分布変化の詳細を免疫組織染色により調べた。修飾様式の違いをもとに、チュブリンのダイナミクスをチュブリン二量体-不安定型チュブリン重合体-安定型微小管の3つの状態に分類したところ、神経終末でのチュブリン局在はチュブリン二量体と不安定型チュブリン重合体から構成されることが分かった。これら局在の薬理学的阻害より、各状態が小胞リサイクリングにおいて異なる作用を持つことを明らかにした。これらの結果を第28回日本神経科学学会(横浜)のシンポジウムにて発表、第35回北米神経科学学会(Washington DC)でポスター発表した。 更に、胚致死と言われているショウジョウバエシナプトタグミンnull変異体を成虫まで飼育する方法をコロラド州立大学のProf.Noreen Reistにより指導を受けた。これまでシナプトタグミンnull変異体では胚をもちいるため形態学的解析が困難だったが、三齢幼虫を用いることでFM色素による、より詳細な小胞リサイクリング解析が可能となった。また、ミシガン州立大学のProf.Mary B.Rheubenの指導の下で、チューブリンの電子顕微鏡解析を行なった。
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