2004 Fiscal Year Annual Research Report
非線形データからの明示的なモデル構築法に関する研究
Project/Area Number |
04J09577
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 康高 名古屋大学, 大学院・工学研究科・特別研究員 DC2
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Keywords | 可視化 / 多変量データ / 解釈性 / クラスタリング / 次元圧縮 |
Research Abstract |
多変量データを解釈するための有効な手法が望まれている.平成16年度では,データに対して言葉による説明が可能であることを基準とする可視化手法について研究した.本研究では,クラスタリングによるデータの構造化と次元圧縮を組み合わせて可視化することが,データの解釈容易性を高めると考えている.特に次元圧縮法に線形射影を用いることは,可視化したデータの言葉による説明を容易にする. 本年度では,まず,以前より行っていた多入力システムのデータを容易に解釈するための,入力空間の次元圧縮法について学術論文にまとめた. 次に,線形射影軸によりデータを次元圧縮することを前提とするクラスタリング法を提案した.従来研究では,クラスタリングと判別分析を独立して適用する手法が多い.それに対して,本手法はファジィクラスタリングとファジィ判別分析を反復適用する.提案手法は,ファジィ判別分析による分割が容易となるクラスタ境界を自動的に決定可能であり,データを解析しやすい可視化が行える. 数値実験を行い,提案手法により,判別分析を基準とするクラスタが形成可能であることを示した.また,従来手法と提案手法をUCIデータベースのアヤメデータに対して適用し,可視化結果の比較を行った.その結果,提案手法の方がデータを解釈しやすい可視化が行えることを示した.また,線形射影軸を意味づけすることにより,実験データを簡潔な言葉で説明可能であることを示した.同様に,ワインデータからも提案手法により,知識抽出が可能であることを示した.この結果を国際会議にて発表し,学術論文としてまとめた.
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