2004 Fiscal Year Annual Research Report
重層的なヒトの移動と、都市コミュニティ・アイデンティティの再編成
Project/Area Number |
04J09630
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
五十嵐 泰正 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(PD)
|
Keywords | グローバル化 / 人の国際移動 / 都市アイデンティティ / 都市の多様性 / ジェントリフィケーション / 都市観光 |
Research Abstract |
本年度は、上野商店街連合会他の関連諸団体での参与観察、ならびに、長浜やシンガポールなどでの調査、沖縄でのシンポジウム・コーディネートなどを経て、観光化する都市での「多様性」のあり方について、理論的・経験的考察を深めた。その成果の一部は、校正中の共著『国際社会学』所収論文や、現在執筆中の関東社会学会『年報社会学論集』の特集論文として、随時発表をすすめている。 在日コリアンの定着と包摂のプロセスに主眼を置いた、上野の戦後史に関する文献調査(滋賀県立大学朴文庫での資料調査含む)ならびに聞き取り調査の成果の一部は、今年度は関東社会学会テーマ部会での口頭発表としたが、来年度には、論文の形で公表していく予定である。 上野を含む「下町」の商品化された表象の分析に関しては、池波正太郎をめぐる言説の再検討を中心に据えた共著『文化の実践、文化の研究』所収論文にて公表した。 前年度口頭発表を行った、上海での東アジア圏大都市の比較研究に関するシンポジウムの総括出版企画(『当代東亜城市:新的文化和意識形態』)に、上野のグローバルな再編成に関する理論的考察を、特に中国語圏の読者を念頭において執筆し、寄稿した(中国語への翻訳は、現在上海で行われている)。 また、「国際社会学」に関する方法論的な再検討に関する論文を、『年報筑波社会学』に執筆した。
|
Research Products
(5 results)