2005 Fiscal Year Annual Research Report
第二次大戦後のハワイにおける日系社会の変容に日系宗教が与えた影響
Project/Area Number |
04J09674
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
高橋 典史 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 宗教 / ハワイ / 移民 / エスニシティ / 日系人 / 仏教 / 新宗教 / 戦争 |
Research Abstract |
採用2年度目である本年度は、学会発表および投稿論文の執筆と、研究論文執筆のための調査の実施をおもな研究活動とした。学会発表としては、2005年6月の日本移民学会第15回年次大会(宮城大学)において、「日系移民と日系宗教の関係性の再検討-ハワイにおける日系諸宗教の布教過程の比較考察-」という題目で学会発表を行った。さらに、2005年10月の第78回日本社会学会大会(法政大学)において、「排日期ハワイ日系社会の信教問題-宗教指導者における宗教・民族・人種-」という題目で学会発表を行った。そのほか、各種研究会においても、研究発表やコメンテーターを行った。 雑誌論文としては、「「憑きもの筋」と近代-「俗信」の形成と存続の社会学的試論-」(『千葉大学文学部日本文化論叢』第6号、2005年)を発表した。そのなかの一部で、ハワイの日系社会における宗教の問題を論じた。さらに、上記の日本社会学会大会における研究発表をもとに、「排日期ハワイ日系社会におけるアメリカ化と宗教-日系人宗教指導者の言説に注目して-」(『一橋論叢』第135巻第2号、2006年)を発表した。 国内における調査としては、2005年9月に鳥取県の鳥取県立図書館等において、当地を中心とした国内外へ移民の歴史について文献調査を行った。さらに、2006年3月には、天理大学付属図書館において、ハワイを中心とした天理教の国外布教についての文献調査を実施した。そして、2006年2月には、ハワイにおける日系新宗教教団、特に天理教の布教の歴史について、文献調査およびインタビュー調査を現地ハワイにおいて行った。 また、本研究課題を進めていくのに必要な図書や資料を複写および購入したほか、パソコン用プリンタ、外国語文献を読解するための電子辞書、フィールドワークにおける調査を記録するためのデジタルカメラなどの機材を購入した。
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