2004 Fiscal Year Annual Research Report
地層形成数値シミュレーションモデルの開発と大型水槽実験、フィールドデータへの適用
Project/Area Number |
04J09770
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
久保 雄介 東京大学, 海洋研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 数値モデル / シミュレーション / 堆積環境 |
Research Abstract |
本年度は四月に広島大学で行われた堆積学会において当プロジェクトの紹介を兼ねた研究発表を行い、様々な研究者と情報交換を行った。特に数値モデルを実際のフィールドに適用する際に各種の観測データが必要となるため、データの提供や共同での作業の可能性を複数の研究機関の研究者と検討した。七月には2003年九月に発生した十勝沖地震後の海底変動を調査する目的で行われた調査航海に参加し、深海曳航カメラによる海底観察、サイドスキャンソナーによる海底変動調査を行った。深海で発生する突発的な堆積イベントは、その発生過程を直接観察した例が少ないために、モデル化が困難であるとされている。今回の調査航海は現世の深海で発生した大規模な現象を観察する数少ない機会であり、得られた知見は今後の数値モデル構築と改良に多いに貢献することが予想される。調査結果は十月にDenverで行われたGeological Society of AmericaのAnnual meetingにおいて発表された。 七月以降はコロラド大学INSTAARにおいて数値モデルの開発、改良を行っている。それと平行して、モデルの検証を目的とした水槽実験への適用を行った。また実際のフィールドへの適用の第一段階として、各種の観測データが豊富であり、また環境が比較的シンプルでモデルの適用に適した、アドリア海北部を対象とした数値計算を行っている。
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Research Products
(3 results)