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2004 Fiscal Year Annual Research Report

集団正当化をめぐる国際政治の実証研究 理念重視と手続重視の二つの正当化に注目して

Research Project

Project/Area Number 04J09918
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

多湖 淳  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)

Keywords集団正当化 / 米国・アメリカ合衆国 / 国内政治と国際政治 / 軍事行動
Research Abstract

1年目の本年は、統計分析のためのデータセット構築とその分析に力を注いだ。具体的には、(1)国家の規模と集団正当化の「戦略の違い」を巨視的な視点で論じるためのデータを作った。このデータセットは拡充と修正がまだまだ必要で、特にデータが一貫して揃いにくい国家について来年度以降も作業が必要だと考えている。
また、当該データセットの一部分を用いる形で、(2)米国が武力行使を行う際に集団正当化を行うのは分割政府(divided government)によって左右されるという議論を展開する論文を作成した。この分析結果については2004年11月にミシガン大学(ミシガン州アナーバー)と、テキサス州ヒューストンで開かれたPeace Science Society (International)年次大会で報告した。そこで得られたコメントをもとに修正を重ねた結果、この論文はJournal of Peace Researchに採用され、2005年9月号に掲載される予定である。
なお、上記論文を作成していく中で、多角主義の発展と集団正当化を有機的に連関させるという課題を来年度設定し、早期に発表する必要性を感じた。理念重視の集団正当化は国際制度や国際規範を積極的に援用するのではなく「敵」の存在(または相手の不当性)を明らかにすることで自らの政策の正しさを示すアプローチで、手続重視の集団正当化は自らの行動の正しさを国際法や国際制度の承認といった枠組みに従って積極的に示すアプローチである。これら二つのアプローチは多角主義の発展と深くかかわっていると以前に増して感じるようになったが、特に9.11事件以後の国際関係・国際政治を理解するにあたって一つ面白いレンズを提供することになるのではないかと考える。ゆえに、3年目に試みる予定であった「タイポロジー」について来年度、予定を早めて、研究を試みる必要性があると考えている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Determinants of Multilateralism in US Use of Force : State of Economy, Election Cycle and Divided Government2005

    • Author(s)
      Atsushi TAGO
    • Journal Title

      Journal of Peace Research 42(5)(9月刊行予定)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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