2004 Fiscal Year Annual Research Report
配列選択的活性化を利用した新規RNA切断法の開発と遺伝子診断への応用
Project/Area Number |
04J10254
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
葛谷 明紀 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 特別研究員(PD)
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Keywords | アクリジン / RNA / DNA / SNPs / MALDI-TOF / MS / 配列選択的切断 |
Research Abstract |
・アポEの遺伝子に関して、プラスミドに挿入したゲノムDNAを大腸菌でクローニングし、抽出したプラスミドから転写した長鎖RNAを基質として、MALDI-TOF/MSによるSNPs解析系の構築を行った。転写範囲、および切断位置を最適化した結果、179merのRNAを転写することで、最も効率よくRNA中の二箇所のSNPサイトの遺伝子型を質量解析で明確に判別することが出来ることが明らかとなった。それぞれのSNPサイトを含む10merおよび12merのRNA断片を切り出せるように2分子のアクリジンを導入した2本の修飾DNAを同時に用いることで、179merのRNAの4箇所を同時に切断して質量解析用のRNA小断片を得た。一方、アクリジンをDNAに導入するためのリンカーの構造も様々に変え、RNA活性化に最適なリンカーを設計した。その結果、L-threoninolに4-aminobutanoic acidを結合したリンカーを介してアクリジンを導入した修飾DNAが最も高いRNA活性化能を示すことが明らかとなった。さらに、アクリジン自体の構造とRNA活性化能との関連も検討した。さまざまな置換基を導入したアクリジンのRNA活性化能を比較した結果、ニトロ基の様な強い電子吸引基とかさ高いアルカンエーテルを組み合わせてアクリジンに導入することが、アクリジンのRNA活性化能を高める上で非常に重要であることがわかった。この知見に基づき、9-amino-6-nitro-2-isopropoxyacridineをL-threoninol由来のリンカーでDNAに導入することにより、アクリジン修飾DNAのRNA活性化能を飛躍的に上昇させることに成功した。さらに、これを利用したSNPs解析法の精度、およびスピードを大幅に改善した。
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Research Products
(3 results)