2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J10379
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
内木 隆寛 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手
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Keywords | C / EBPα / C / EBPβ |
Research Abstract |
マウスSTAT3、C/EBPαは肝発生において、分化増殖を制御する重要な因子である。ショウジョウバエのC/EBPホモログSlboは、STAT92Eにより誘導され、Tribblesにより負に制御される。哺乳類ではTribblesホモログとしてTRB1〜3が同定されているが、C/EBPファミリー転写因子との関係は明らかではない。前年度、TRB2が肝細胞分化を抑制することを明らかにした。今年度は、TRB2とC/EBPファミリー転写因子との関係を分子レベルで明らかにするために、細胞株を用いて解析を行った。 脂肪細胞分化の過程は、肝細胞分化と同様にC/EBPファミリー転写因子が重要な役割を果たす。脂肪前駆細胞株3T3-L1細胞におけるTRB2の発現を解析した結果、TRB2の発現は脂肪前駆細胞では検出されたが、分化誘導によりすみやかに減少した。また、TRB2の恒常的な発現により3T3-L1細胞の脂肪細胞への分化が抑制された。TRB2発現細胞におけるC/EBPファミリー転写因子の発現を解析した結果、C/EBPβのmRNA量に変化はみられなかったが、C/EBPβのタンパク質量は減少していた。さらにTRB2発現細胞では、C/EBPβにより発現が誘導されるC/EBPαも顕著に減少していた。以上の結果は、TRB2がC/EBPβをタンパク質レベルで制御していることを示唆する。今後は、TRB2がどのような分子メカニズムでC/EBPβを制御するのか明らかにすることが課題である。興味深いことに肝細胞分化においてC/EBPαとC/EBPβは協調的に機能することが示唆されている。肝細胞におけるTRB2とC/EBPファミリー転写因子の関係を解明することも今後の研究課題である。
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