2004 Fiscal Year Annual Research Report
高度CFD技術による非線形動的安定性予測法に関する研究
Project/Area Number |
04J10764
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河合 宗司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Computational Fluid Dynamics / 非定常流れ / 剥離流れ / ベース流れ / 失速 |
Research Abstract |
新しいCFD手法「LES/RANSハイブリッド手法」を開発し,超音速ベース流れや薄翼失速流れに対して適用し,その信頼性と有効性を確認した.その後,亜音速から超音速領域にかけてのベース流れ特性解析を行い,時間変動特性および時間平均特性の観点からベース流れ特性を調べた.超音速ベース流れ解析の成果としては,実験データとの比較により定量的評価が可能であることを示すとともに,既存の計算手法との比較から,超音速ベース流れ解析に対する信頼性や計算コスト面での有効性を確認し,従来のCFD予測と比べ革新的な高精度化が達成された.これらの成果は国内・国際会議において発表され,AIAA Journalに掲載が決定している.また薄翼失速流れ解析の成果としては,開発したコードにより薄翼の最大揚力係数(失速特性,失速角)の予測が高精度で可能であることが示された.また翼面上に発生する層流剥離泡の発生メカニズムを明らかにした.これらの成果は国内・国際会議で発表され,国内会議で学生プレゼンテーション賞を受賞した.また既にAIAA Journalに掲載が決定している.亜音速から超音速領域にかけてのベース流れ特性解析の成果としては,ベース圧の周波数解析を利用した時間変動特性の評価から,その変動が亜音速,遷音速,超音速の各速度域で全く異なるものであることを示し,さらにベース圧変動特性の要因となる支配的流れ現象を明らかにした.続いて,ベース流れの時間平均特性の解析を行い,時間平均ベース圧はマッハ数の増加とともに減少するが,亜音速,遷音速,超音速の各速度域でそれぞれ異なる特徴的変化を示すことや,その特徴的変化に各速度域の流れ場の変化がどう影響を与えているかを明らかにした.これら成果の一部は国内会議で発表され,学生プレゼンテーション賞を受賞した.また来年度の国際会議での発表も受理されている.
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Research Products
(2 results)