2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J11002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長内 美瑞子 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | LINE / 逆転写酵素 / 3'UTR / テロメア / レトロトランスポゾン / カイコ / SART1 / R1 |
Research Abstract |
LINEはほとんどの真核生物のゲノムに存在するレトロトランスポゾンである。例えばビトゲノムではその3分の1をLINEが占める。しかしながら、その転移機構の詳細はほとんど知られていない。 LINEの転移機構の中でも最も重要なのが逆転写である。カイコのテロメア特異的に転移するLINEであるSART1は、3'UTRが転移に必須である。私は、SART1の転移に必要な3'UTRの領域・構造を特定した。また、SART1のタンパク質は、SART1の3'UTRの配列を持つRNAならばテロメアに転移させることが出来る事を明らかにした。この結果は学術雑誌Molecular and Cellular Biology誌に掲載された。 これまでの研究から、SART1のタンパク質はRNA上のSART1-3'UTRの配列を特別に認識して逆転写を開始していることが示唆されたので、次に、SART1タンパク質のどのドメインがSART1-3'UTRを認識するか解析を行った。逆転写酵素ドメインを持つSART1 ORF2 タンパク質を全長・部分的に発現・精製し、SART1-3'UTR RNAとの特異的結合を調べたところ、ゲルシフトアッセイでは結合を検出できなかった。 また、私は28S rDNA特異的に転移するLINE・R1に関しても、3'UTRが転移において果たす役割について明らかにする研究に参画した。その結果、R1は3'UTRの欠損により転移頻度が著しく低下することが明らかになった。また、転移・逆転写の際に、R1のmRNAと標的の28S rDNAのアニーリングが必要であることも明らかになった。この結果は学術雑誌に投稿し、現在revise版が投稿済みである(共著)。
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Research Products
(1 results)