2005 Fiscal Year Annual Research Report
小売・サービス産業による生産・流通システムの再編成に関する地理学的研究
Project/Area Number |
04J11257
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
池田 真志 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 流通 / 小売・サービス産業 / 外食産業 / 中食産業 / 地理学 |
Research Abstract |
今年度は、外食・中食企業の食材調達に関する研究調査を実施した。まず、関連する文献・論文や統計の整理と分析を行い、外食・中食産業に関する研究の到達点と課題について検討した。 それに基づいて、外食・中食企業による食材調達と食の安心・安全に対する取り組みと、それが川上(生産側)に与える影響について明らかにするために、『日経 外食・フードビジネス企業年鑑』(日本経済新聞社)に掲載されている全国802社の外食・中食企業に対して郵送によるアンケート調査を実施し、単独店からリージョナルチェーン、ナショナルチェーンまでの幅広い企業群133社から有効回答を得た。 アンケート調査では、食材調達の中でも特に野菜の調達について、仕入先や取引先数、仕入れの形態等の概略を明らかにした上で、(1)食の安心・安全に関する取り組み、(2)輸入野菜の使用状況、(3)契約栽培への取り組み、(4)農業参入の4点に焦点を絞って分析を行った。食の安心・安全に関する取り組みについては、具体的な取り組みとそれを始めた時期から業界全体の動向を把握した。輸入野菜については、各企業の使用状況とその理由から、輸入野菜の位置づけを明らかにした。契約栽培については、具体的な契約先と契約形態等から生産側へ影響を与える可能性を検討した。農業への参入状況については、参入の時期・形態・理由等を明らかにした。 また昨年度の研究成果を、2005年度日本地理学会秋季学術大会(於・茨城大学)において発表した。
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