2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における西洋数学の受容、及びその中国への影響
Project/Area Number |
04J11273
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
薩 日娜 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 柳楢悦 / 菊池大麓 / 東京数学会社 / 訳語会 |
Research Abstract |
今年度は引き続き日本の伝統数学の転換と日本における近代数学の発展及びその中国への影響を研究した。日本における伝統数学の転換や西洋近代数学の定着に新旧学問の「競争」がうきぼりにしていた。日本最初の数学会「東京数学会社」において主に柳楢悦と菊池大麓の間の対立となって現れた。それは、柳を代表とする和算系の学者に代わって、菊池を代表とする洋算系の学者が東京数学会社の指導権を握ってゆく過程でもあった。なお、東京数学会社に活躍していた学者や転換後の東京数学物理学会の様と活動は中国及び東アジア近隣諸国への影響も大きかった。今年度はこの影響について研究を進めた。 また、東京数学会社の「訳語会」のことをも引き続き調査した。一方、明治時代の数学である川北朝鄰・山本正至が来日宣教師クラークと共訳した『幾何学原礎』という本の内容を考察し、明治時代の幾何学教育の状況を究明しようとした。
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Research Products
(3 results)