2004 Fiscal Year Annual Research Report
幼児における社会関係の調整とその多元的理解:行動学的手法を用いて
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04J11281
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沓掛 啓子 (藤澤 啓子) 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 友達関係 / きょうだい関係 / 攻撃行動 / 仲直り行動 / 社会性の発達 / 認知発達 |
Research Abstract |
本年度は、研究指導委託制度により、英国ケンブリッジ大学Social and Political Sciences, Centre for Family ResearchにVisiting PhD studentとして滞在し、当地の研究者に研究指導を受けた。また、ヨーロッパ各地で行われた発達心理学の学会やシンポジウムに参加し、研究の成果を発表した。具体的な成果は以下の4点である。 (1)イギリス人家庭において、2歳児がきょうだいと遊ぶ場面において発話される、内的状態を表す言葉(Inner State Talk; know, happy, wantなど)の頻度と、きょうだい関係の質や社会的認知能力などの関係を分析した。その成果は、ケンブリッジ大学で行われたワークショップにおいて口頭発表された。また、国際誌に掲載される予定である。 (2)上記の場面において、2歳児がきょうだいにたいして行う攻撃行動の頻度と、きょうだい関係の質や、個人差との関係を分析した。その成果は、ヨーロッパ発達心理学会でポスター発表される予定である。 (3)日本人幼児の(保育園における)自由遊び時間に観察される、さまざまな種類の向社会行動について、同じ種類の行動間や異なる種類の行動間における互恵性について分析した。その成果は、International Society for the Study of Behavioral Development Biennial Meetingにおいてポスター発表された。 (4)霊長類とヒト幼児において観察される、攻撃後の仲直り行動の類似性について分析した。その成果は、国際霊長類学会においてポスター発表された。また、国際誌に論文発表された。
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Research Products
(1 results)