2005 Fiscal Year Annual Research Report
B→ππ事象を用いた直接的CPの破れの探索およびCP位相φ2の精密測定
Project/Area Number |
04J11327
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日下 暁人 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | B-factory / CPの破れ / 素粒子物理 / 小林・益川理論 / Belle / KEKB / B^0中間子 / B→π^+π^- |
Research Abstract |
2005年はじめに発表した、2004年夏までのデータを用いたB→ππ崩壊過程におけるCPの破れの測定結果について、論文化の作業を進め、論文を出版した。(PRL 95,101801)また、やはり2004年夏までのデータを用いた、b→sqq(B→φK^0,K^+K^-K^0_S,f_0K^0_S,η'K^0_S,ωK^0_S,π^0K^0_S)過程を用いたsin2φ_1に関連する成果に関しても、論文として出版した。(PRD 72,012004) 2005年春までに得られた、38.6億個のBB対に相当するデータを用いたsin2φ_1に関連する崩壊過程(B→J/ψK^0,φK^0,K^+K^-K^0_S,f_0K^0_S,η'K^0_S,ωK^0_S,π^0K^0_S)の解析結果に関しても、私は主体的に関わった。2005年夏の時点でpreliminaryな解析結果を発表しており、特に、η'K^0_Sに関しては、A_<η'K0>=-0.05±0.08(stat)±0.05(syst), S_<η'K0>=+0.60±0.10(stat)±0.04(syst)と、CPの破れが起きていることが、高い信頼度で確認された。また、J/ψK^0に関しても、sin2φ_1=+0.652±0.039(stat)±0.020(syst),A_f=+0.010±0.026(stat)±0.036(syst)という結果を得ており、高い精度で小林益川行列の位相角φ_1を決定している。(hep-ex/0507037)現在、この成果を投稿論文として発表する作業を進めている。 また、現在φ_2をよりよい精度で決定しうるB→ρπの崩壊過程に関して精力的に解析を進めており、2006年夏をめどに論文として発表することを目標として研究を進めている。
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Research Products
(2 results)