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2006 Fiscal Year Annual Research Report

銀河の性質とその環境依存性、ならびにその時間変化(銀河・銀河団の進化)

Research Project

Project/Area Number 04J11354
Research InstitutionThe University of Tokyo
Research Fellow 田中 賢幸  東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
Keywords銀河 / 銀河団 / 環境効果 / 星形成 / 形態
Research Abstract

我々は、すばる望遠鏡の主焦点カメラを用いて、高赤方偏移銀河団を多色撮像観測した。今までに以下の銀河団の撮像観測を終えている。CLOOl6(z=0.55)、RXJ1716(z=0.81)、RXJO152(z=0.93)、RDCSJ0910(z=1.10)、RDCSJ1252(z=1.24)、RXJ0848(z=1.27)。さらに、すばるMOIRCSや、イギリス赤外望遠鏡のWFCAM、NTTのSOFIを用いた近赤外での撮像観測も行った。また、すばるFOCASやGemini望遠鏡GMOSを使った可視分光観測も、ほぼ全ての銀河団に対して行っている。あかり衛星による赤外観測もなされている。MOIRCSでの近赤外分光観測を現在申請中である。
以上のデータを用いて、様々な環境にいる銀河の進化を我々は研究している。今年度の研究では、現在知られている最も遠方の銀河団の一つRDCSJ1252(z=1.24)で、銀河の質量・環境に依存した銀河進化が見られることを発見した(田中ほか2007、MNRAS受理済み)。銀河団にいる銀河は、その色と等級の間に強い相関を持っている(色等級関係)ことが知られているが、銀河団をとりまく小さな銀河群では、その色等級関係が形成途中にある。これは銀河進化が低密度環境で遅れていることを意味している。また、色等級関係は明るい側から形成される。このことから、銀河進化が銀河の質量にも強く依存していることがわかる。今までの研究結果(田中ほか2005MNRAS)と合わせると、銀河進化は高密度環境にいる大質量銀河ほど早い、ということができる。次に、このような環境・質量に依存した銀河進化を牽引した物理機構を探るために、z<0.9の分光データを用いて銀河の星形成を詳細に調べた。銀河は星形成をやめると、青い色からやがて赤い色に変化するが、銀河が赤くなるときには強いHδ吸収線が見られることがわかった。これは銀河が比較的短いタイムスケールで星形成を終息させたことを示唆する。銀河の星形成を止める物理機構は、いくつか提案されているが、その中で短期間に星形成を止めることのできる、銀河同士の相互作用が銀河進化に大きな役割を果たしている可能性を示している(田中他2007、MNRAS投稿中)。また、今までに知られている宇宙の大規模構造の中で、最も巨大な構造のひとつを、分光観測によって確認している(田中他2007、MNRAS投稿中)。

Research Products

(1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] A Deficit of Faint Red Galaxies in the Possible Large-Scale Structure around the RDCSJ1252-2927 Cluster at z=1.242007

    • Author(s)
      田中 ほか
    • Journal Title

      Monthly Notices of Royal Astronomical Society (印刷中)(未定)

URL: 

Published: 2008-05-07   Modified: 2016-04-21  

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