2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J11409
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮内 雄平 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Photoluminescence / Alcohol / Single-Walled Carbon Nanotubes / Gelatin / CVD / Isotope / Chirality / PLE |
Research Abstract |
単層カーボンナノチューブ(single walled carbon nanotubes, SWNTs)の発光(photoluminescence, PL)測定は,SWNTsの物性評価のための強力な測定法として現在大きな注目を集めており,今後のナノチューブ合成研究における強力な測定手段となることが期待されている.全年度までに,カイラリティ制御に向けた第一歩として,ナノチューブのPL励起スペクトル(photoluminescence excitation spectrum, PLE)中に現れるそれぞれのピークの起源を実験的に解明することを目指して,炭素13同位体からなるSWNTs(SW^<13>CNTs)を作成し,(7,5)ナノチューブのPLEスペクトルにおける同位体効果を測定した.また,ゼラチン膜中に配向させたSWNTsの偏光測定の予備実験によりナノチューブ軸に垂直な偏光での励起にともなう発光を示唆する結果を得た.本年度はさらに,(6,5)ナノチューブについても同様の同位体効果測定を行い,それらの同位体シフトから,励起子-フォノン散乱によるフォノンサイドバンドピークと同定した.また,孤立分散したままの状態でゼラチン薄膜中に配向させたSWNTsの偏光PLE測定の検証を進め,(7,5)ナノチューブに対する軸垂直偏光での励起にともなう発光のエネルギーを特定した.これらの結果から,起源の明らかにされていない各サブピークを,チューブ軸に平行な偏光による励起に伴う励起子-フォノン散乱によるものと,チューブ軸に垂直な偏光による励起によるものに分類した.さらに,ゼラチンの影響を排除するために,界面活性剤中に孤立分散したSWNTsをそのまま用いてL-format偏光測定を行い,(7,5)だけではなく他の様々なカイラリティのSWNTsについても軸垂直偏光による励起が存在することを実験的に示した.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Photoluminescence intensity of single wall carbon nanotubes2006
Author(s)
Y.Oyama, R.Saito, K.Sato, J.Jiang, Ge.G.Samsonidzee, A.Gruneis, Y.Miyauchi, S.Maruyama, A.Jorio, G.Dresselhaus, M.S.Dresselhaus
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Journal Title
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