2005 Fiscal Year Annual Research Report
強力集束超音波による非観血的低侵襲治療システムの構築
Project/Area Number |
04J11415
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉澤 晋 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Microbubble / Bubble Cloud / Ultrasound Imaging / HIFU / ESWL / Rectified diffusion / Cavitation Erosion / Numerical Simulation |
Research Abstract |
本年度の研究においては,強力集束超音波による非侵襲診断・治療システムに関わる現象としての微小気泡および微小気泡群の挙動について,数値計算によって調べた. 単一球形気泡の体積振動に関しては,雑誌「ながれ」においてその非線形音響特性を発表し,「7th International Symposium on Ultrasound Contrast Imaging」では気泡振動におけるrectified diffusionにつていの発表を行った.気泡の非線形音響特性については,既存のモデルを組み合わせることによって,気泡界面における熱・物質輸送を詳細に取り扱うことの出来るモデルを用いて計算を行い,気泡から放出される高調波成分,分数調波成分について調べた.また,気泡の周囲圧力振幅が時間に対して線形に増加する場合の気泡振動のカオス的挙動についても調べた.Rectified diffusionについては,異なる2種類の周波数の超音波を重畳させた波形を用い,周波数の組み合わせ,それぞれの周波数成分の位相差をパラメータとして比較した.その結果,同じエネルギーを持つ超音波としては,異なる2種類の周波数の超音波を重畳させた場合,rectified diffusionの効果を増強させ,気泡の成長を促進させることが可能であることがわかった. 気泡群の挙動については,日本機械学会論文集に投稿し,受理された.ここでは,気泡クラウドの周波数応答について調べ,線形解析結果との比較などから,その崩壊挙動の非線形性の特性について考察した.なお,本論文は現在印刷中であり,2006年3月に出版予定である.
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Research Products
(4 results)