2004 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙機の総合的自律システムの構築とその軌道上実証実験
Project/Area Number |
04J11417
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
船瀬 龍 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 自律化 / 宇宙機 / 人工知能 / プランニング / スケジューリング |
Research Abstract |
今年度は研究計画どおり,地上運用局も含めた宇宙機システム全体の自律化及びその軌道上実証実験を実施するにあたって必要となる,基本骨格づくりに重点を置いて研究を行った.超小型人工衛星XI-V(10cm立方,1kg)やPRISM(20cm立方,5kg)の設計・開発を実際に行い,自律プログラムを宇宙機に搭載する際に問題となる様々な点を明らかにし,その上で,次年度以降本格的に構築していく宇宙機自律システムの基本骨格の作成を開始した.具体的な研究成果は以下の通りである. (1)超小型人工衛星(XI-V, PRISM)の研究・開発 当研究室で開発を行っている人工衛星XI-VおよびPRISMを利用した,自律プログラムの軌道上実証実験について検討を行った.その結果,計算リソース等の制約により,衛星システムの自律化に対して一般的に要求される機能を実現することは衛星単体では困難であり,このクラスの衛星(nano-satellite, micro-satellite)で自律システムを構築するためには,衛星本体と地上運用システムが強調して動作し双方の欠点を補うことが必要であることを示した.超小型人工衛星の研究・開発成果については,電子情報通信学会論文誌に投稿し掲載された. (2)自律システムの基本骨格の作成 研究成果(1)で検討した自律システムについて,基本骨格となる部分の作成を開始した.本システムでは,地上運用側は豊富な計算リソースを生かして,負荷の高い計算を要するプラニング・スケジューリングを担当し,宇宙機側ではリアルタイムで内部情報を扱える利点を生かして,地上側で作成したプランの実行時モニタリングを担当する.平成16年度は,主に宇宙機側の機能であるモニタリング機能について,実際に開発している衛星の製作を行いながらプロトタイプを作成した.
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Research Products
(1 results)