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2004 Fiscal Year Annual Research Report

連動可能な複数の可動部位を有する次世代分子機械の設計

Research Project

Project/Area Number 04J11533
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

村岡 貴博  東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)

Keywords分子機械 / キラル / フェロセン / アゾベンゼン / 亜鉛ポルフィリン / 分子スイッチ
Research Abstract

本研究では、単一分子で機械を作ることを目標としている。既に申請者は光異性化反応を行うアゾベンゼンと軸回転運動を行うことができるフェロセン、という種類の異なる可動部位をうまく連動させたキラル分子ハサミを報告している(Muraoka, T.; Kinbara, K.; Kobayashi, Y.; Aida, T.J.Am.Chem.Soc.2003,125,5612-5613.)。このような種類の異なる複数の可動部位を連動させた分子機械はこれが最初の例である。平成16年度において申請者は、このキラル分子ハサミの先端に機能性部位として2つの亜鉛ポルフィリン部位を導入した新たな分子機械、キラル分子ピンセットの合成に成功し、その2つの亜鉛ポルフィリン部位の精緻な開閉運動を利用した機能発現に成功した。具体的には、亜鉛ポルフィリンと強く相互作用するルイス塩基性化合物の4,4'-ビイソキノリンを、キラル分子ピンセットがゲスト分子として2点で強く「捕まえ」、さらにキラル分子ピンセットの光による開閉運動により、捕まえたゲスト分子を「ねじる」ことに成功した。この「捕まえてねじる」という一連の動きは、人間が日常的に行っている動作であり、このような人間的な動きを分子で表現したのは今回が初めての例である。また最近申請者は、フェロセンの上下のシクロペンタジエニル環(Cp環)に、亜鉛ポルフィリン部位とアニリン部位を一つずつ導入したキラルな四置換フェロセンを用いて、1,2-ビス(4-ピリジル)エチレンのシス・トランス光異性化により、その2つのCp環の向きを可逆的に反転させることができる分子スイッチ素子の開発にも成功した。この分子スイッチは、その構造変化により亜鉛ポルフィリン由来のコットン効果が大きく変化するため、円二色性信号を用いてオン・オフ制御を行うことができる特徴を持っている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2003

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Light-Driven Open-Close Motion of Chiral Molecular Scissors2003

    • Author(s)
      村岡貴博, 金原数, 小林由佳, 相田卓三
    • Journal Title

      Journal of the American Chemical Society 125・19

      Pages: 5612-5613

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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