2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J11542
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
見目 勝 東京大学, 大学院薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 蛍光プローブ / 蛍光バイオイメージング / 活性酸素種 / ファゴサイトーシス / 次亜塩素酸得して気プローブ |
Research Abstract |
Xanthene系蛍光色素の分子内spirodihydrofuran環状骨格形成により、吸光度・蛍光強度が可逆的に減少する機構を発見した。この現象を更に広く応用し、tetramethylrhodamnine骨格に同様の原理を用いることで、アルカリ性水溶液中、塩基性およびaprotic有機溶媒中で無色・無蛍光となる環境感受性蛍光色素HMTMRを開発した。 また、HMTMRの骨格を元に、spiro環状骨格にS原子を導入することによって分子内spirodihydrothiophene環状骨格を持つ分子、HySOxを開発した。HySOxは水溶液中において、pH非依存的に無色・無蛍光の分子である。HySOxを含む水溶液に各種酸化活性種(ROS)を添加する実験を行ったところ、次亜塩素酸(HOCl)の添加によって特異的に蛍光が増大した。HySOxは世界初のHOCl特異的蛍光プローブである。HySOxとHOClとの反応生成物を単離・精製したところ、環状骨格が解裂したsulfonate体が生成することが明らかとなった。また、種々の検討により、HySOxは定量性、HOCl特異性、反応即時性、光槌色耐性、感度などに優れた非常に実用的な蛍光プローブであることが確かめられた。 HySOxを用い、ブタ好中球が異物を貧食する際に形成されるファゴソーム内部で産生されたHOClをリアルタイムに検出することに成功した。
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