2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J11564
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原本 悦和 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アフリカツメガエル / Nodal関連遺伝子 / TGF-βスーパーファミリー / 骨形成因子(BMP) |
Research Abstract |
アフリカツメガエルにおけるnodal関連遺伝子のうち、Xenopus nodal-related gene 3(以下Xnr3)によるBMPシグナルの阻害メカニズムについてより詳細な解析を進めてきた。BMPとNodalはmature regionを介してヘテロダイマーを形成する事により互いのシグナルを阻害しあうことが知られている。これに加え、ツメガエルnodal関連遺伝子Xnr3とXnr5のpro-regionがBMPのmature regionに結合することによってBMPシグナルの阻害に関与することを以前報告した。現在、pro-regionのどの領域がBMPシグナルの阻害に関与しているのかについて解析を進めている。 ツメガエル初期卵の腹側領域でBMPシグナルが阻害されると二次軸が形成されることから、様々な領域を欠損させたコンストラクトを用いて二次軸アッセイを行い、BMPシグナルの阻害に関与する領域の同定を試みた。その結果、Xnr3のpro-regionによるBMPシグナルの阻害に必要な領域が複数存在することが明らかになった。免疫沈降法による解析から、これらの領域はBMPのmature regionとの結合に重要であると考えられ、さらに詳細な解析を進めている。また、BMPとNodalの間にみられたヘテロダイマーの形成がXnr3とBMPの間にはみられないことや、pro-regionを欠損させたXnr3のコンストラクトはBMPシグナルを阻害できないことから、Xnr3が持つBMPシグナル阻害活性は、TGF-βスーパーファミリーに属する因子の活性領域と考えられているmature regionではなく、pro-regionによって担われていることが示された。
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