2005 Fiscal Year Annual Research Report
動物細胞における新規アセチル化およびメチル化蛋白質の同定とその機能解析
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04J11640
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
島津 忠広 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | acetylation / HDAC / TSA / PAP / Cleavage factor |
Research Abstract |
脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤であるtrichostatin A(TSA)を処理した細胞から、アセチル化リジン特異的な抗体で蛋白質を精製し、LC-MS/MSで同定した。その結果、mRNAのプロセシング因子であるCleavage factor Im 25(CFIm25)を同定した。さらに、プロセシング複合体の解析を進めた結果、mRNAのpoly(A)付加酵素であるpoly(A) polymerase(PAP)もアセチル化されることを見出した。これらの修飾酵素は共通しており、アセチル化酵素としてCBPを、脱アセチル化酵素としてHDAC1,3,10,SIRT1およびSIRT2を同定した。これらの蛋白質のアセチル化は転写終結とカップルして起こり、アセチル化によりCFIm25とPAPの結合が解離することや、アセチル化がPAPとimportin βとの結合を阻害し、PAPの局在を制御していることを明らかにした。さらにTSAに加え、クラスIII HDAC阻害剤であるnicotinamide(NA)を動物細胞に処理し、MS解析を行うことで、新規アセチル化蛋白質を複数取得することに成功した。
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