2006 Fiscal Year Annual Research Report
小胞内伝達物質量依存的シナプス伝達効率調節機構の研究
Project/Area Number |
04J11698
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 貴之 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | シナプス伝達 / シナプス可塑性 / シナプス小胞 / グルタミン酸受容体 / シナプス前末端 / カルモジュリン / エンドサイトーシス / カルシウム・チャネル |
Research Abstract |
1.幼若calyx of Heldシナプスにおいて、単一シナプス小胞由来の伝達物質により後シナプスAMPA受容体は飽和せず、複数の小胞に由来する伝達物質が重複することによりはじめて受容体は飽和に達することを見出した。また、このセナプスにおいて、AMPA受容体の脱感作が受容体飽和に関与していることを示し、さらに、AMPA受容体の脱感作は定常状態よりむしろシナプス伝達時に即座に引き起こされることをつきとめた。これらの結果は、受容体飽和メカニズム及び受容体脱感作によるシナプス伝達調節機構に対し新たな知見を与えることが考えられる。これらについては現在投稿中である。 2.1に並行して、calyx of Held神経終末端において低頻度刺激下に誘発されるカルモジュリン依存的なカルシウムチャネル抑圧が生後発達によって減弱することを見出した。カルモジュリンは生後発達を通じてcalyx of Held神経終末端に変わらず存在していること、幼若calyx of Heldにおいてカルシウム・ドメインの収縮を引き起こすとこのカルシウムチャネル抑圧が阻害されたこと、発達後calyx of Heldにおいても高頻度刺激下ではこのカルシウムチャネル抑圧が誘発されたことから、生後発達に伴うカルシウム・ドメインの収縮がこの現象に潜在するメカニズムであることが示唆された。これらについても現在投稿中である。 3.さらに、当研究室において、エンドサイトーシス関連タンパク質AP2がカルシウムチャネルと結合することが見出されたので、その結合の生理学的意義を検討するために、結合を阻害するペプチドをcalyx of Held神経終末端内に注入し、膜容量測定によって効果を検討し、このペプチドによってシナプス小胞のエンドサイトーシスの大部分が阻害されることが示された。この結果についても現在投稿中である。
|