2005 Fiscal Year Annual Research Report
ナンセンス変異の認識を介したmRNA分解(NMD)活性化機構の解明
Project/Area Number |
04J11724
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 真也 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | mRNA分解 / NMD / RNA結合蛋白質 |
Research Abstract |
近年、真核細胞におけるmRNAサーベランス機能のひとつとして、転写・複製中のエラーやスプライシング時のエラーにより生じる不適切な翻訳終結コドン(ナンセンス変異)を含むmRNAを選択的に分解するNMD(Nonsense-Mediated mRNA Decay)経路と呼ばれる監視機構の存在が明らかとなってきた。 既存のNMD関連因子は、まず遺伝学的に単離された後に、ナンセンス変異を含むmRNA上に局在し機能することが明らかとなってきた。しかし、分解経路の活性化を担う因子をはじめとしたNMD特異的な制御因子は不明である。 そこで私はNMD経路で分解されるmRNA上の局在を指標とした生化学的手法を用いて、NMD特異的因子の網羅的な単離を試みている。正常なレポーター遺伝子とナンセンス変異を含むレポーター遺伝子、それぞれを導入した出芽酵母細胞の抽出液からレポーターmRNA-結合蛋白質複合体を単離し、複合体中に含まれる蛋白質の差異を検出した。その結果、正常なmRNAとナンセンス変異を含むmRNAのそれぞれに特異的に結合している蛋白質が存在したため、それぞれに関して、MARDI TOF-MASSを用いて単離同定した。 現在、mRNAに結合できないこれらのRNA結合蛋白質の変異体を作製し、mRNA分解への寄与、並びにUpf因子群への関与について検討している。ナンセンス変異を含むmRNAに結合する蛋白質においては、Upf因子群との相互作用を確認しており、NMD経路におけるトリガーとなる可能性を考えている。
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