2004 Fiscal Year Annual Research Report
インビトロ再構成系を用いたγセクレターゼによる蛋白質切断機構に関する研究
Project/Area Number |
04J11727
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 幾雄 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アルツハイマー病 / γセクレターゼ / バキュロウイルス / 膜蛋白質切断 |
Research Abstract |
アルツハイマー病(AD)患者脳内に蓄積する老人斑の主成分は、アミロイドβ蛋白質(Aβ)である。AβはAD発症に深く関わるとされ、その産生を担うγセクレターゼの切断機構の解明は、ADの病因解明、治療・予防薬の開発にあたって極めて重要である。近年FAD病因遺伝子産物であるpresenilinを中心としたnicastrin、APH-1、PEN-2を含む高分子量膜蛋白質複合体がγセクレターゼの本体であるとする結果が集積しつつある。そこで、γ部位での切断機構の分子レベルでの理解を目的とし、このγセクレターゼ活性を持つ膜蛋白質複合体のin vitro再構成系の確立を行い、酵素学的解析や構造解析によりその性状を詳細に解明することを目的に研究を行った。 本年度の研究においては、まず、Sf9/バキュロウイルス発現系を用い、presenilin、nicastrin、APH-1、PEN-2を共発現させることにより、断片型presenilinを含む活性型γセクレターゼ複合体を発芽型バキュロウィルス(BV)上に選択的に再構成することに成功した。この成果は、Journal of Biological Chemistry誌に発表した。 さらに、構造解析を目的としたγセクレターゼ複合体の精製法の確立を行った。γセクレターゼ複合体を発現するSf9細胞から、ゲル濾過クロマトグラフィーカラム、ニッケルキレーティングカラム等の蛋白生化学的手法を組み合わせ、γセクレターゼ複合体およびその活性を精製・濃縮することに成功した。今後、さらに効率よく大量の活性型γセクレターゼを精製・回収可能な系の確立を目指す。
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Research Products
(1 results)