2004 Fiscal Year Annual Research Report
広範な昆虫・動物への遺伝子導入を可能とするウイルス介在型LINEの研究
Project/Area Number |
04J11745
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川島 朋子 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | LINE / AcNPV / 昆虫 |
Research Abstract |
本年度は、主にこれまで問題となっていた高濃度のバキュロウイルス(AcNPV)による「毒性」についての改善を試みた。 (1)「毒性」の原因のひとつと考えられるエクダイソン糖鎖付加酵素遺伝子を相同組み換えによって破壊した改変ウイルスを作製した。いくらか改善された。 (2)LINEの発現に最適なプロモーターを模索するため、カイコの他にいくつかの昆虫(鱗翅目のアカモンドクガやアゲハチョウ、他直翅目のコオロギ)個体を用いてGFP発現系で検索した結果、いずれの昆虫でもカイコのアクチンA3プロモーター下流でGFPの高い発現が確かめられた。そこで、A3プロモーターの下流にLINEを配置したウイルスを作製した。 (3)ウイルス介在型LINEを利用してLINEのRNPを精製した。In vitroの系でLINEの転移を確認した。 また、これまで用いてきたテロメア特異的LINEのほかに標的の異なる(28SrDNAまたはランダム)LINEについても組み換えウイルスを作製した。
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