2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J11816
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
伊東 史子 (西澤 史子) 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | TGF-β / 血管新生 / ALK1 / ALK5 / Herp2 / Id1 |
Research Abstract |
TGF-βスーパーファミリーは血管を形成する血管内皮細胞や血管平滑筋細胞の増殖・分化を制御しており、血管新生に重要な役割を担っている。TGF-βスーパーファミリーに属するBMPはNotchシグナルとcross talkし、両シグナルによって相乗的にHerp2を発現誘導しId1の発現量を調節して血管新生を厳密に制御している。そこで、血管新生に重要なHerp2およびId1についてその役割を詳細に検討するために、Yeast two hybrid法を用いてId結合タンパク質としてE2-2を、Herp2結合タンパク質としてFHL2を同定した。さらにadenovirusベクターを作成中して血管新生能を評価した。その結果、FHL2は血管新生を促進していることがわかった。 血管内皮細胞にはTGF-βI型受容体のALK5だけでなくALK1が発現しており、TGF-βによりBMPによってリン酸化される細胞内伝達因子を使ってシグナル伝達をしている。この際ALK5はALK1とヘテロダイマーを形成している。そこで血管内皮細胞特異的I型受容体・ALK1のシグナルのみを伝達し、通常のTGF-βシグナルを伝えない変異型ALK5 knock in(KI)マウスを作成した。このマウスのホモマウスは、ALK5 knock out(KO)マウスと同時期に胎生致死であり、同様の血管新生異常により死亡していた。血管系でTGF-b/ALK1シグナルを残しても同様の血管新生不全を起こしており、この結果はTGF-b/ALK5シグナルが血管形成に重要であることを示している。現在、投稿準備中である。
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Research Products
(2 results)