2005 Fiscal Year Annual Research Report
酸化環元タンパク質の有する電子伝達機構の解明と光水素発生反応への応用
Project/Area Number |
04J11878
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
朝倉 則行 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手
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Keywords | ヘムタンパク質 / タンパク質間電子移動 / 光水素発生反応 / 水晶振動子マイクロバランス法 / ヒドロゲナーゼ / 電気化学 |
Research Abstract |
本申請研究の目的は、チトクロームc_3の電子伝達制御機構に着目し、その機構を分子レベルで明らかにすることである。17年度の研究計画にしたがい、チトクロームc_3の電子受容と貯蔵機構の解明をおこなった。 電子伝達制御機構を解明するために、電気化学測定法とナノグラム秤量法(水晶振動子マイクロバランス法)を組み合わせた測定法の開発を行った。さらに、開発した測定システムを応用し、酸化還元物質メチルビオローゲンの挙動を解析した。その結果、電子移動反応に伴うわずかな分子間相互作用が測定可能であることが明らかとなった。そこで、本測定法を用いて、チトクロームc_3と電子伝達体メチルビオローゲンとの電子移動と共役した分子間相互作用を測定することにより、電子受容と貯蔵機構の解明をおこなった。 まず、チトクロームc_3の精製を行った。硫酸還元菌Desulfovibriovulgaris (Miyazaki)から分離精製した。次に、電子伝達体メチルビオローゲン固定化電極を調製した。調製した電極は、電気化学的手法によりキャラクタリゼーションを行った。このメチルビオローゲン固定化電極を用いて、溶液中のチトクロームc_3分子との電子移動と共役した分子間相互作用を測定した。本測定法を用いて、電気化学測定と電極表面の重量測定との同時測定を行った結果、チトクロームc_3は電子を容易に受容するが、電子供与し難いことがわかった。このことから、チトクロームc_3は、受容した電子を貯蔵する機構、電子プール機構を有していることが明らかとなった。 さらに、チトクロームc_3を固定化した電極を用いて、酵素ヒドロゲナーゼとの反応の解析を行ない、その知見に基づき、光水素発生反応系の構築を行った。
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Research Products
(4 results)