2006 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物における遺伝子相同組み換えシステムの誘導機構の遺伝学的解析
Project/Area Number |
04J12109
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
遠藤 真咲 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | アラビドプシス / ジーンターゲッティング / DNA修復 / 相同組み換え / Acetolactate synthase / クロマチンリモデリング |
Research Abstract |
Chmmatin Assemblyf factor-1(CAF-1)の解析 染色体高次構造と相同組み換えの関係に着目し、Chromatin assembly factor-1(CAF-1)の解析を行ってきた。これまでの研究によりシロイヌナズナCAF-1欠損株では相同組み換え効率が著しく上昇することを明らかにした。平成18年度は論文発表を行った(Endo et al.2006 EMBO J.)。本研究から見いだされた、染色体高次構造と相同組み換えを含むDNA損傷修復機構の選択機構、さらに細胞周期の関係に対する知見は先駆的なものであり高い評価を得る事ができた。また、CAF4の研究から得られた知見をもとに、細胞周期制御、特にS-G2期の延長による相同組み換えおよびジーンターゲッティング効率の向上を目指した研究にも着手している。 ジーンターゲッティングモデル系の構築 高等植物における再現性のある内在性遺伝子ジーンターゲッティングの成功例は少なく、また、その効率の評価系も確立されていない。そこで、除草剤耐性を指標にジーンターゲッティング個体のみを効率的に選抜する系をイネおよびシロイヌナズナで構築した。いずれの系も分岐鎖アミノ酸の生合成に関与するAcetolactate synthase(ALS)を改変の標的とし、シロイヌナズナでは一アミノ酸置換を、イネではニアミノ酸置換を導入することにより除草剤耐性を付与することとした。シロイヌナズナにおけるジーンターゲッティングについては、その成果を論文発表している(Endo et al.2006 Plant Cell Physiol.)。平成18年度は主にイネにおけるジーンターゲッティングを中心に研究を行った。ジーンターゲッティング、従来の形質転換体法、双方により作出された除草剤耐性イネのALS活性の酵素化学的な解析の結果、ジーンターゲッティングによる遺伝子の完全置換が著しい除草剤耐性の付与に有効であることが示された。また、ALSは分岐鎖アミノ酸によるフィードバックレギュレーションを受ける一方で、その作用部位が同定されている。そこで、ジーンターゲッティングによりバリンの結合部位に変異を導入することで、バリン耐性のイネを作出する実験を進めている。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Enhanced homologous recombination and T-DNA integration in CAF-1 mutants of Arabidopsis thaliana2006
Author(s)
Endo M, Ishikawa Y, Osakabe K, Nakayama S, Kaya H, Araki T, Shibahara K, Abe K, Ichikawa H, Valentine L, Hohn B, Toki S
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Journal Title
EMBO Journal 25
Pages: 5579-5590