2004 Fiscal Year Annual Research Report
自励式BTB(Back-To-Back)に関する研究
Project/Area Number |
04J50341
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
萩原 誠 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | BTBシステム / 自励式変換器 / マルチレベル変換器 / 電力潮流制御 / 逆相電流 / 一線地絡事故 |
Research Abstract |
自励式BTB(Back-To-Back)システムは,有効電力と無効電力の独立制御が達成できる,一線地絡等の系統事故時にも運転継続が可能である,など優れた特長を有する電力変換器であり,次世代型電力伝送システムとして国内外問わず研究が行われている。研究代表者は16段多重変換器を用いた自励式BTBシステムについて,研究室で設計・製作した200V,20kW試作システムを用いて実験的な検証を行っている。 研究代表者は,初めに系統正常時における自励式BTBシステムの運転特性について実験的検証を行った。その結果,定常時のみならず過渡時においても有効電力と無効電力の独立制御が達成でき,且つ3msという高速な電流応答速度を達成できることを実証した。また,16段多重変換器を用いることで電力変換器が発生する電源高調波電圧を2%以下に低減可能なことを示した。本研究で得られた成果は,「半導体電力変換産業電力電気合同研究会」ならびに「Proceedings of IEEE IAS Annual Meeting」にて発表した。本研究成果は,電気学会論文誌産業応用部門誌2005年4月号にて掲載予定である。 研究代表者は,次に一線地絡時における自励式BTBシステムの過渡特性について検討を行った。一線地絡時に発生する逆相電流に関する考察を行い,逆相電流量と制御遅延量との関係を明らかにした。また,研究代表者が考案した,従来の「フィードバック制御」に加え「進み補償制御」を付加した直流コンデンサ電圧制御法を適用することで,一線地絡時の直流コンデンサ電圧変動を1%に低減可能なことを実証した。本研究で得られた成果は,「半導体電力変換研究会」にて発表し「Proceedings of IEEJ International Power Electronics Conference」にて発表予定である
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Research Products
(5 results)