2005 Fiscal Year Annual Research Report
水産無脊椎動物セルラーゼの酵素工学的活用に関する研究
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04J54021
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 賢一 北海道大学, 大学院水産科学研究院, 特別研究員(DC2)
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Keywords | セルラーゼ / アワビ / ウニ / ホタテ / 酵素 |
Research Abstract |
水産無籍津動物のcDNAクローニング 前年度までにアワビ、キタムラサキウニ、ホタテガイの水産無脊椎動物セルラーゼの精製に成功した。そこで本年度はこれらの一次構造を明らかにするためにcDNAクローニングを行った。 アワビ・セルラーゼ 精製したアワビ・セルラーゼをリジルエンドペプチダーゼで完全消化後、逆相HPLCでペプチド断片を分離・精製した。これらの断片のアミノ酸配列を解析することにより得られた部分アミノ酸配列情報を用いて縮重プライマーを作成した。このプライマーとアワビの肝膵臓から調製したmRNAを逆転写して得られたcDNAを用いてPCRを行った。得られた塩基配列情報をもとに特異プライマーを合成し、5'-、3'-RACEを行うことで、アワビ・セルラーゼmRNAの非翻訳領域を決定した。 得られたアワビ・セルラーゼmRNAは全長1898bpで594残基のアミノ酸をコードしていた。 キタムラサキウニ・セルラーゼ 精製したキタムラサキウニ・セルラーゼをリジルエンドペプチダーゼで部分消化後、電気泳動でペプチド断片を分離した。これらの断片のアミノ酸配列を解析することにより得られた部分アミノ酸配列情報を用いて縮重プライマーを作成した。このプライマーとキタムラサキウニの胃から調製したmRNAを逆転写して得られたcDNAを用いてPCRを行った。得られた塩基配列情報をもとに特異プライマーを合成し、5'-、3'-RACEを行うことで、キタムラサキウニ・セルラーゼmRNAの非翻訳領域を決定した。 得られたキタムラサキウニ・セルラーゼmRNAは全長1822bpで444残基のアミノ酸をコードしていた。 ホタテ・セルラーゼ 精製したホタテ・セルラーゼをリジルエンドペプチダーゼで部分消化後、電気泳動でペプチド断片を分離した。これらの断片のアミノ酸配列を解析することにより得られた部分アミノ酸配列情報を用いて縮重プライマーを作成した。このプライマーとホタテの胃から調製したmRNAを逆転写して得られたcDNAを用いてPCRを行った。得られた塩基配列情報をもとに特異プライマーを合成し、5'-、3'-RACEを行うことで、ホタテ・セルラーゼmRNAの非翻訳領域を解析中である。
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