2005 Fiscal Year Annual Research Report
唐津焼の叩きの技法及び藁灰釉と柿右衛門様式の型打ち成形及び濁し手との比較研究
Project/Area Number |
04J54281
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
松下 広樹 九州産業大学, 芸術研究科, DC2
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Keywords | 期手 / 乳白色 / 色彩分析 / 三角座標 / 藁灰釉 / 透明釉 / 明度 / 色相 |
Research Abstract |
『陶磁器の色合い測定及び乳白釉の調合に関する研究』 ・研究目的 釉薬のテスト焼成を行うにあたり、参考文献から透明釉と藁灰釉を用い、釉薬の性質と色調を探究する。ここで用いる透明釉とは、釉薬自体には着色する効果はなく、素地の持つ色を引き立たせるものである。また、藁灰釉は素地の持つ色ではなく、着色剤として白さを引き出すものである。さらに透明釉と藁灰釉の色彩分析を行い、色相・明度を化学的に明らかにすることにより素地と釉薬の持つ色調の位置付けを行う。また、三角座標を用いて釉薬の調合パターンと釉薬の特性の変化も考察する。 ・研究内容 本研究は、一般に市販されている原料の対州長石、天然柞灰と天草陶石を用い試験を行った。テスト焼成後にみる色調を色相・明度に分類し比較することで、素地と釉薬の関係を考察する。色彩分析では分光測式計を用い、SCI方式で色の見え方を数値に置き換え具体的にみていく。 ・研究成果 目視では白色と位置付けることができるが、実際白色の中には様々な色が存在していることが解る。色彩分析を用いることにより、数値として様々な白色を位置付け、目視では明らかにされない部分を解明していくことができる。色彩分析を行うことで、人間の持つ視覚の曖昧さが明らかになるとともに、目視では不可能な白色の位置付けを数値として表すことができる。また、色相・明度を数値として色度図に位置付けることが可能であることが解った。三角座標を用いることにより、各原料の釉薬の性質・釉調・色調が理解され、使用した原料を基準に目視で原料の持つ性質や釉薬として釉の持つ性質が比較しやすく、全体の中での釉調差や色調差も簡単に理解できた。
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Research Products
(1 results)