2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04J61603
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Research Institution | Tohoku University |
Research Fellow |
三木 研作 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 脳磁図 / 視覚 / 聴覚 / MT / V5野 / 発話 / 統合 / 口の動き / 音声 |
Research Abstract |
今までの私の研究において、単純な「口の動き」の認知の際に起こる脳内情報処理過程に関して、時間的、空間的な特徴が捉えられた。また「口の動きと同時に音声を出力する」際には音声提示後約90ミリ秒までの間では「口の動き」の影響を受けずに純粋な音声情報の処理が成されている可能性が示唆された。ただし音声認知と「口の動き」の認知との間には、それ以外の部位でまた音声提示後90ミリ秒以降の時間帯で密接なインターションが存在することは予想されるであろうし、実際、心理学におけるマガーク効果はそれを実証する現象である。ただし現象としては知られているものの、その脳内処理に関しての時間的、空間的特徴は未だ明らかとなっていないのが実情である。今までの私が行ってきた研究で用いた「口の動き」を認知させるための仮現運動を利用した視覚刺激と同時に音声を出力する。あたかも口をあけて言葉を発しているように被験者は感じる。ここで、口の動きに一致した音声の出力、例えば「あ」という口の動きと同時に「あ」という音声を出力した時と口の動きと一致していない音声の出力、例えば「あ」という口の動きと同時に「い」という音声を出力した時に関して脳磁図を用い、それぞれの時間的、空間的特徴を調べた。具体的には同時出力による、2条件の間での「口の動き」の認知にかかわる後頭側頭部(MT/V5野)の活動に要する時間とその程度の差異について加算平均法を用い調べ、またそれぞれの活動部位の場所、活動の大きさなどを調べた。また、この2条件の間で聴覚野や後頭側頭部(MT/V5野)以外での差異が見られる活動部位の検出、時間変化の観察も行った。
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Research Products
(5 results)