1993 Fiscal Year Annual Research Report
2,6-ジメトキシフェニル基を有するイオウ、セレン、テルル化合物の電解酸化
Project/Area Number |
05235231
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
撰 達夫 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60032025)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早瀬 修一 鳥取大学, 工学部, 助手 (50238143)
和田 正徳 鳥取大学, 工学部, 教授 (30029053)
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Keywords | 芳香族高分子 / 電解合成 / 活性中間体 / 2,6-ジメトキシフェニル / ジカルコゲニド / 第一酸化電位 |
Research Abstract |
芳香族高分子合成中間体として利用可能な電解活性種を生成する目的で、2,6-ジメトキシフェニル基(以下、Φと略記)を有するイオウ、セレン、テルル化合物の電解酸化をアセトニトリル中で行った。Φ_2S_2、Φ_2Se_2、Ф_2Te_2の第一酸化電位はそれぞれ1.41、1.08、0.90V vs.Ag/AgClとなった。これらの値とカルコゲン原子のイオン化ポテンシャルとの間には良好な直線関係が見られたことから、この酸化反応はカルコゲン原子上からの一電子移動によるカチオンラジカルの生成と考えたが、電位の高速掃引を行ってもこれらの酸化波に対応する還元波はみられなかった。したがって、速やかなカチオンラジカルの分解が予想され、分解中間体を同定するために、Φ_2Se_2の酸化反応系にシクロヘキセンを添加し、ボルタンメトリーを行った。シクロヘキセンの添加と共に、Φ_2Se_2の第一酸化波は次第に大きくなり、電位も貴な方向にシフトしていった。このため、Φ_2Se_2の第二酸化波はみられなくなり、1.3V付近に新たな第二波が見られるようになった。Φ_2Se_2の第一酸化波に関与する電子数はフェロセン酸化波との比較により、約2と見積もられた。したがって、Φ_2Se_2の酸化中間体とシクロヘキセンとの反応はΦ_2Se_2のカチオンラジカルあるいはその開裂化合物のシクロヘキセンへの付加が基本と考えられるが、詳細は不明であり、現在電解生成物の分析を行っている。
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[Publications] Masanori Wada: "Properties of Tris(2,6-dimethoxyphenyl)phosphine Oxide,Sulfide,and Selenide,and Their Related Compounds" Phosphorus,Sulfur,and Silicon. 75. 179-182 (1993)
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[Publications] Tatsuo Erabi: "Light-induced Redox Characteristics of Reaction Center Complexes Prepared from Photosynthetic Bacterium,Rhodospirillum rubrum" Chem.Express. 8. 649-652 (1993)
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[Publications] Masanori Wada: "Triarylcarbenium Salts Highly Reducible by Primary Alcohols" J.Chem.Soc.,Chem.Commn.1462-1463 (1993)