1993 Fiscal Year Annual Research Report
光励起状態の固液界面におけるフリーラジカルの生成ダイナミクス
Project/Area Number |
05237201
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中林 誠一郎 北海道大学, 理学部, 講師 (70180346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 敏啓 北海道大学, 理学部, 助手 (70240629)
魚崎 浩平 北海道大学, 理学部, 教授 (20133697)
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Keywords | 多電子配化 / 電極反応 / 非線形分光 / 表面構造 / 時間分解 |
Research Abstract |
固液界面で、特徴的に進行する多電子移動反応を経由する、フリーラジカル生成のダイナミクスを、実験的に検討する事を目的としている。界面多電子移動は、電子授受を行なう分子と表面との強い相互作用が不可欠であり、分子が表面に強く補足された状態から進む構造敏感な反応過程であり、時として、振動現象やパターン形成などの散逸構造の形成を伴う。この反応のダイナミクスを検討するためには、固液界面の構造変化と反応の進行を時間分解して測定する必要がある。本年度では、溶液と接した固体表面の構造と反応性を光学的に検出する手法の開発を中心に研究を行なった。光学的な測定は、固体が接する雰囲気を選ばず、かつ、表面の変化を、時間分解して測定できるところに大きな特徴がある。 溶液と接した固体表面の原子配列の対称性を光学的に検出するために、金属単結晶を電極に用いて、界面にナノ秒YAGレーザーを入射し、結晶の方位角を変化させて、界面から発生する第2高超波の強度分布を測定した。さらに、半導体レーザーを電極反応している白金電極界面に入射させると、その反射方向が白金表面の酸化皮膜形成によって変化する事を見いだした。この事実を基に、白金電極上でのフォルムアルデヒドの電解多電子酸化の速度を求める測定に着手した。また、ピコ秒チタン・サファイヤレーザーを用いて、反射型単色ポンププローブ測定装置の立ち上げを行い、固液界面での超高速過程の検出に備えた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Nakabayashi: "A photoelectrochemical Fixation of Carbon Dioxide." Chem.Lett. 1747-1750 (1993)
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[Publications] S.Nakabayashi: "Electrochemical Measurement under Micro Gravity Conditions." J.Electroanal.Chem. 358. 333-336 (1993)
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[Publications] S.Nakabayashi: "Synchronaization of Electrochemical Oscillations with External perterbation" Chem.Phys.Lett. 217. 163-166 (1993)