ペトロフ・ガラーキン有限要素法による高レイノルズ数粘性流れの直接シミュレーション

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05240221
• Research Institution: Nihon University
• Principal Investigator: 登坂 宣好 日本大学, 生産工学部, 教授 (00059776)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 〓田 和彦 日本大学, 生産工学部, 専任講師 (80177336)
• Keywords: ペトロフ・ガラーキン有限要素法 / 指数関数型重み関数 / 正方形キャビティ内流れ / 円柱まわりの流れ / 立方体キャビティ内流れ / 高レイノルズ数 / 非定常流 / コンピュータ・アニメーション

Research Abstract

新しく提案したペトロフ・ガラーキン有限要素法を高レイノルズ数粘性流れの問題に適用し、以下の成果が得られた。
1.レイノルズ数(Re)10^4までの正方形キャビティ内流れに対し、本計算結果は他解法の結果と比較して良い一致を示し、本手法は精度及び安定性ともに優れた近似解法であることがわかった。
2.Re=10^5の正方形キャビティ内流れでは定常解は得られず、非常に複雑な流れ(乱流)が得られた。この現象は、コンピュータ・アニメーションを通して明確に観察することができた。
3.円柱まわりの流れでは、Re=10^4〜10^7の流れを解析し、Re=5×10^5で抗力係数の激減を数値的に捉えることができた。この結果は、定性的には実験値と一致することがわかった。また、流れのアニメーション化を通してその現象のメカニズムを解明した。
4.本手法は3次元非圧縮粘性流れの問題へも拡張され、立方体キャビティ内流れの計算を行い、Re=3200でTGL渦という縦渦を数値的に捉えることができた。この現象は、実験においても観察されており、良い一致を示した。また、Re=10^4の流れは非常に複雑な挙動になることがわかった。

Research Products

• [Publications] K.Kakuda and N.Tosaka: "Numerical Simulation of High Reynolds Number Flows by Petrov-Galerkin Finife Element Method" J.Wind Engng.and Industrial Aerodynamics. 46&47. 339-347 (1993)
• [Publications] H.Sato,K.Kakuda and N.Tosaka: "Computer Animation for Incompressible Viscous Flow Problems by Using Graphic Engineering Work Station" J.Wind Engng.and Industrial Aerodyuamics. 46&47. 847-852 (1993)
• [Publications] 佐藤尋、登坂宣好、角田和彦: "正方形キャビティ内流れの指数関数型Petrov-Galerkin有限要素解析" 日本機械学会論文集B編. 59巻561号. 1436-1443 (1993)
• [Publications] 角田和彦、岸浪康博、登坂宣好: "3次元非定常非圧縮粘性流れの直接数値シミュレーション" 第7回計算力学シンポジウム報文集. 151-156 (1993)
• [Publications] K.Kakuda,N.Tosaka and H.Kato: "Petrov-Galerkin Finite Element Approach Using Exponential Functions for Three-Dimensional Incompressible Viscous Flow Problems" Finite Elements in Fluids (Eds.,K.Morgan et al.). 204-213 (1993)
• [Publications] K.Kakuda & N.Tosaka: "High Reynolds Number Viscone Flow by Petrov-Galerkin FEM with Exponential Test Function" Proc.of the First Pan-Pacific Con.on Computational Engineering (Eds.,B.M.Kwak et al.). 93-96 (1993)